タラヨウ
漢字・別名・流通名
多羅葉(タラヨウ)、葉書の木(ハガキノキ)、絵描柴(エカキシバ) 、字書柴(ジカキシバ)、字書葉(ジカキバ)、郵便局の木(ユウビンキョクノキ)

果実 (2021.11.01 撮影)

葉裏に文字(上)と死環(下) (2021.12.02 撮影)
学名 | Ilex latifolia |
英名 | Tarajo holly |
科属名 | モチノキ科 モチノキ属 |
性状 | 常緑高木 |
原産 | 日本、中国 |
花言葉 | 伝える |
日本の本州中部以西~九州と中国に分布します。
雌雄異株。樹高は10~20m程になります。
樹皮は灰黒色でなめらか。本年枝は太く、鈍い稜があり緑色。
花期は4~5月頃。
前年枝の葉腋の短枝に淡黄緑色の花を群れて咲かせます。
雌株は花後に径8mm程の球形の果実を多数付け、晩秋には真っ赤に熟します。
実は有毒ではありませんが、エグ味が非常に強く食用には向きません。
葉は互生する単葉で、長さ10~20㎝、幅4~7cm程の長細い楕円型。
革質で厚く表面に光沢がある。葉の縁は浅い鋸歯があります。
葉の裏側を先の尖ったもので傷をつけると、黒く変色して浮かび上がります。
戦国時代に武士が、この葉裏に文を書いて情報のやり取りに利用したといわれ
これが「葉書(ハガキ)」の語源になったという説もあります。
尖ったもので字や絵を描くと、枯れても残って読むことができるので
実際に切手を貼ればハガキとして郵送することも可能だそうです。
平成9年に当時の郵政省が環境保全や防災に役立つ緑化を推進するために
タラヨウを「郵便局の木」として定め、全国各地の郵便局に植栽を奨励した。
葉を火で炙ると、死環もしくは円紋と呼ばれる黒い円が浮かび上がり、
寺社で昔はその模様で吉凶を占っていた。
その名残で現在でも寺院や神社などに多く植えられている。
「多羅葉(タラヨウ)」の名前の由来は、葉に文字を書くことができる性質を
インドで経文を書く紙(貝葉)の原料となったヤシ科の「多羅樹(タラジュ)」になぞられて名付けられた。
写真

(2021.05.01 撮影)

(2021.05.01 撮影)

(2021.05.01 撮影)

(2021.05.01 撮影)

(2021.05.01 撮影)

(2021.11.01 撮影)

(2021.11.01 撮影)

葉裏に文字 (2021.12.02 撮影)

死環 (2021.12.02 撮影)

文字(上)と死環(下) (2021.12.02 撮影)
- 最終更新:2021-12-02 21:11:56